エピクロロヒドリンゴム(CO・ECO)とは?
~特性と使用用途について~
エピクロロヒドリンを開環重合させた合成ゴムです。エピクロロヒドリン単独重合体(CO)、エピクロロヒドリン-エチレンオキシド二元共重合体(ECO)、エピクロロヒドリン-エチレンオキシド-アリルグリシジルエーテル三元共重合体(GECO)に分類されます。COの欠点である低温柔軟性を改善したグレードがECOであり、CO、ECOの欠点である厳しい環境下の耐オゾン性や熱軟化性を改善したグレードがGECOになります。他のゴム材質と比べると半導電特性を有しているのも特徴になります。
エピクロロヒドリンゴムの主な構造
CO
エピクロロヒドリンゴムのみ
ECO
エピクロロヒドリン:エチレンオキシド
1:1
CO・ECOのポリマー
エピクロロヒドリンゴムCO・ECOの特徴
※一般的な配合のデータであり、配合によっては異なったデータとなる
耐ガス透過性◎、耐油・耐燃料油性◎
耐熱性○、耐オゾン性○
軟化劣化性、加工性が劣る
・長所
耐ガス透過性、耐油・耐燃料油性が特に優れています。他に耐熱性、耐オゾン性などの特性も良好です。
・短所
他のゴム材質に比べると軟化劣化性、加工性が劣ります。
エピクロロヒドリンゴム(CO・ECO)の主な用途
自動車用途が殆どであり、燃料系、吸気系・排気系のホース、ダイヤフラムなどに使用されている。
また、半導電性の特性を活かし、コピー機やプリンターの導電ローラーの用途もある。
使用される分野 | 製品 |
自動車部品 | 燃料系、呼気系・排気系のホース、ダイヤフラム |
OA機器 | コピー機、プリンターの導電ローラー |
参照:
・的場康夫(2000)「ヒドリンゴム」奥山通夫・粷谷信三・西敏夫・山口幸一『ゴムの事典』pp.194-196 朝倉書店