ACMはアクリル酸エステルが主成分で常圧下での乳化重合によって合成されます。

アクリル酸エステルにはアクリル酸エチル(EA)、アクリル酸ブチル(BA)、アクリル酸メトキシエチル(MEA)の3種類があり、それぞれ単独あるいは組み合わせて用いられます。また、架橋を可能にするためや加工性を改善する目的でコモノマーと共重合されています。この重合で用いるモノマーは選択の幅が広く、アクリルゴムの高機能化に向けて開発が行われています。

異種材との複合化も可能であり、塩化ビニル樹脂の改質やフッ素ゴムとの複合化などに用いられています。

ACMの構造

ACM構造

ACMのポリマー

ACM生ゴム

アクリルゴム

※一般的な配合のデータであり、配合によっては異なったデータとなる

チェック

高い耐熱性と耐油性を両立

チェック

性能とコストのバランスが良い

バツ

耐寒性に劣る


硬さ( デュロA) 50 60 70
引張強さ( MPa ) 10.0 13.0 11.0
伸び( % ) 250 300 200
使用温度( ℃ ) -20~ 170
体積抵抗( Ω・cm, 25℃ ) 108~ 1010

※上記特性データについては参考値であり保証値ではありません


アクリルゴムは高い耐熱性と耐油性を兼ね備えていることから、高温油に触れる部品やオイルシールとして多く用いられています。NBRでは耐熱性を満たせない部品にFKMよりも低価格であることから採用されることがあります。

使用される分野 製品名
自動車部品(9割程度) ホース・Oリング・ガスケット・シール材・パッキン
建築用部品 シール材・接着剤

参照:

・越村克夫(2000)「アクリルゴム」奥寺通夫・粷谷信三・西敏夫・山口幸一『ゴムの事典』pp.188-189 朝倉書店

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